建設キャリアアップシステムは、技能者の資格や現場での就業履歴等を登録・蓄積し、技能・経験が客観的に評価されることで、技能者の適切な処遇につなげるための仕組みです。
建設業に従事する技能者は、他産業の従事者と異なり、様々な事業者の現場で経験を積みます。このため、個々の技能者の能力が統一的に評価されにくく、現場管理や後進の指導など、一定の経験を積んだ技能者が果たしている役割や能力が処遇に反映されにくい環境にあります。
このような背景から、技能者の現場における就業履歴や保有資格などを、技能者に配布するICカードを通じ、業界統一のルールでシステムに蓄積することで、技能者の処遇の改善や技能の研鑽を図ることを目指す「建設キャリアアップシステム」の構築に向け、官民一体での取り組みがスタートしました。
建設キャリアアップシステムは働く人ばかりではなく、企業側にも多くのメリットがあります。
1,優秀な人材の確保ができる
就業履歴や資格情報を共有できるため、優秀な人材の確保につながります。
2,元請事業者に対してアピールになる
元請業者に対して自社の能力を提示し、施工能力のアピールに役立てます
3,技能者の離職防止になる
建設業は雇用が不安定な面もあり、不安を覚えて離職する若者もいます。ステップアップを技能レベルとして評価する建設キャリアアップシステムは、具体的な道筋をわかりやすく形にします。